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雅楽について、それぞれの楽器について解説いたします。新潟市近郊で雅楽をやってみたい、という方も大歓迎です。

雅楽

雅楽は平安時代に生まれた宮中における儀式音楽で、世界最古のオーケストラと呼ばれています。現在では、主に神社やお寺などにおける儀式や神事の際に使用されています。

雅楽の種類

一口に雅楽と言っても、さまざまな種類があります。金光教の祭典で使用される雅楽を典楽(てんがく)と呼びます。典楽には、雅楽で使われる楽器を基本とし構成され、中正楽、吉備楽があり、それぞれに特長があります。

吉備楽(きびがく)

吉備楽は、明治の初頭に雅楽等をベースにして現在の岡山地方で生まれた雅楽です。一番の特徴は、雅楽では補助的な役割を担っていた楽器である箏を、伴奏の主役として使用することです。

すべての曲目にはそれぞれ歌詞がついており、演奏者はそれを歌いながら箏(そう)で演奏します。それに、雅楽に使用する楽器である三管(笙:しょう、篳篥:ひちりき、龍笛:りゅうてき)や三鼓(太鼓、鞨鼓:かっこ、鉦鼓:しょうこ)等による伴奏が付きます。

中正楽(ちゅうせいがく)

中正楽は、雅楽の響きに似た金光教独自の祭典楽であり、吉備楽と同じく三管(笙:しょう、篳篥:ひちりき、龍笛:りゅうてき)や三鼓(太鼓、鞨鼓:かっこ、鉦鼓:しょうこ)、箏(そう)で演奏することを基本とし、時として和琴、神楽笛が加わることがあります。

楽器の紹介

笙(しょう)

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笙は、17本の竹管を頭(かしら)と呼ばれる部分に差し込み、吹き口から息を吹き込むことで、竹管の先にあるリードが振動して音を出します。

竹管には、それぞれ小さな穴が開いており、その穴を押さえることで音が出ます。複数の穴を押さえることで、ギターで言うコードのような和音を出すことができ、このような奏法を合竹(あいたけ)と呼びます。

この合竹が奏でる幻想的な音色は、天から差し込む光を表すと言われています。

篳篥(ひちりき)

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篳篥は、長さ約18センチの竹管に、葦で作られたリードを差し込み演奏する楽器です。雅楽の中でも、一番主旋律を演奏することから、誰もが一度は耳にしたことがある音色は、篳篥ならではです。

小さな楽器ながら、大変大きな音が出るため、特に音程のずれなども目立ってしまうため、演奏には高度な温感と技術を要します。

篳篥の独自の奏法として、音に装飾を加えることを塩梅(あんばい)と呼びます。この篳篥の長さは、男性の一般的なのどの長さと同じで、人間の声と周波数が似ていることから。篳篥の音色は大地での人の声を表しています。

龍笛(りゅうてき)

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龍笛は、長さが約40センチほどの竹でできた横笛で、典楽では音頭(おんど)に使用されます。奏法は、7つの指孔で抑える場所によって出る音が異なります。

また、吹き方で高い音(セメ)、低く柔らかい音(ふくら)の使い分けができ、音の幅は大変大きいことも特徴です。その高い音が龍の鳴き声に似ているということで、龍笛の音色は、天と地の間を縦横無尽にかけ巡る龍の鳴き声を表していると言われています。

神楽笛(かぐらぶえ)

神楽笛は、我が国で生まれた独自の横笛です。龍笛に較べて、約5cm長くて音律が一音低く、太くやわらかい響きをもっています。指孔は、龍笛の7孔に対し、高麗笛と同じく6孔となっています。

箏(そう)

箏の歴史は古く、かつて中国の秦で発明され、十三絃の箏が我が国に伝わり、今日に至っています。木製で、弦を張り、琴柱を立てる位置によって音を変えることができます。箏には様々な流派があり、それによって調律も変わってきます。
典楽では、絃は十三絃で、手前から一、二、三、四、五、六、七、八、九、十、斗(と)、為(い)、巾(きん)と呼び、箏爪を右手の親指、食指、中指にはめて弾きます。

和琴(わごん)

和琴は我が国独自の箏で、弦が六本、桜の木などできた琴柱を立て、水牛の角で作ったヘラ(ことさき)を使用して演奏します。

太鼓(たいこ)

太鼓は正しくは『大鼓』と書きます。近年能楽の囃子の一つに大鼓 (おおつづみ、おおかわ)というものがあり、それと「たいこ」を区別するため、後世我が国で特に「太鼓」と書くようになったようです。

典楽に使っているのは楽太鼓(吊太鼓)で、枠の中に直径60cm位(約一尺八寸あるところから尺八とも言っている)の両面鋲打ち太鼓を吊ったもので、打つ時は、太鼓を吊っている鈎の切れ目のある面を木質の芯に皮で巻いた先の丸い桴(ばち)で打ちます。桴は右を雄桴、左を雌桴といいます。

太鼓は、拍子の区切りを全楽器に示し、リズムを主導していく役割をもっている楽器です。

括弧(かっこ:鞨鼓)

鞨鼓とも書きます。胴は木製、中央がややふくれていて、両端は皮面を黒皮紐で締めてあり(これは馬皮を細くして作り、大調:おおしらべ という)両手で木の桴(ばち)を持って打ちます。桴は小指で支えるように軽く持ち、両皮面を打ちます。桴は、右を雄桴、左を雌桴といいます。

主に中正楽の合奏に用いられ、単調な旋律の流れにアクセントを加えるとともに、拍子の節度をコントロールする役目をもっている楽器です。

鉦鼓(しょうこ)

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鉦鼓は、太鼓や羯鼓のように鼓面が皮でなく、皿型で青銅製となっています。(これを鍮石と呼びます)

前面は隆起して、中央が平面になっており、その上部に鈎があって、これを枠に吊り下げ、両手で木の桴を持って打ちます。なお、鉦鼓を打つことを「摺る」といいます。

羯鼓と同じく主に中正楽の合奏に用いられ、単調な旋律の流れにアクセントを加えるとともに、拍子の節度をコントロールする役目をもっている楽器です。

笏拍子(しゃくびょうし)

笏を中央より二つに切断した形で、手に持ち打ち合わせて音を発する楽器です。
主に、指揮者の奏楽開始・終了の合図に使用します。また、和琴や神楽笛を用いた開帳曲等にも使用される楽器です。

 

雅楽練習会について

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