金光教の葬儀において、玉串奉奠は会葬者が全員参加するものであり、仏教でいう焼香です。
しかし、慣れていない方はその作法が分からず戸惑うことがあるかもしれません。
この記事では、金光教のご葬儀における玉串奉奠の作法などについて解説していきます。
玉串（たまぐし）とは
金光教の葬儀において、玉串とは榊（さかき）の枝に紙垂（しで）という白い紙片をつけたもので、これを祭壇に捧げて故人の霊が安らかであることを祈るものです。
神道では、儀式に置いて主にこの玉串が用いられることが多いです。
仏式葬儀での焼香にあたる故人へのお参りとして「玉串奉奠（たまぐしほうてん）」が行われます。
金光教の葬儀での玉串の作法
金光教の葬儀で玉串を奉奠する際の作法は次のとおりです。
- 祭員から玉串を両手で受け取ります。右手で根元を上からつまみ、左手で枝先を下から支えるようにします。
- 玉串を目の高さで立てるように持ち、時計回りに回転させます。
- 玉串の根元を祭壇側に向けておきます。
- 数歩下がって一礼四拍手一礼をします。
金光教では通夜祭（終祭）や告別式の際、忍び手（偲び手）での拍手（柏手）となります。四拍手の「四」という数字は「死」ではなく「幸せ」という意味であるとされています。
玉串の榊はお皿であり、紙垂に故人様への祈り、家族への願い、自分の思いです。
その心を紙垂に込めて、丁寧にお供えさせていただきましょう。
玉串奉奠の際の注意点
- 金光教の葬儀では拍手は「忍び手」（偲び手）で行います。これは音を立てずに拍手を行うことを意味します。
- 忍び手は火葬の儀が終わるまで行います。故人が姿・形としておられるまでと覚えておくとよいでしょう。
- 葬儀の際、祭典を行う金光教の先生が「一同拝礼」と最初と最後に号令をかけます。その時は参列者全員で一礼・忍び手四拍手・一礼を行います。
- 玉串を供える順序は、遺族親族が供えたあと、会葬者が順次供えます。
- 作法にとらわれて、ササッとごまかすように終わらせなくて構いません。心を込めて丁寧に行うことが大切です。
金光教のご葬儀玉串奉奠でよくあるトラブル
実際にご葬儀の中では、玉串奉奠の際にちょっとしたトラブルが起きることがあります。
1、直前で玉串奉奠の作法がよくわからなくなった
【対処方法】
細かい持ち方や回転の仕方にこだわらず、「榊の枝を祭壇の方へ向けて机に置いて礼をする」という形でその場をしのぎましょう。
また、その前に玉串をお供えする方々の作法を見て真似る、横で一緒に奉奠する方を横目で見ながら一緒に行いましょう。
2、玉串を奉奠する順番が分からない
【対処方法】
基本的には、喪主・喪女→ご遺族(ご家族、ご親族)→会葬者という順番になります。この場合、祭主、またはスタッフからアナウンスがあります。
会葬者は前の咳の方から順番に進んでいくことが一般的であり、会葬者であれば特別順番を気にする必要はありません。