一般的な葬儀では数珠を持参するのが常識とされていますが、金光教の葬儀に参列する場合はどうすればよいのでしょうか。

「数珠を持っていくべきなのか」「持っていかなくてもよいのか」と迷われる方も多いと思います。このページでは、金光教の葬儀における数珠の扱いについて詳しく解説します。

金光教の葬儀で数珠は必要なのか

結論から言えば、金光教の葬儀では基本的に数珠は必要ありませんこれは金光教が神道系の宗派であり、仏教のように数珠を用いる習慣がないためです。

仏教の葬儀では焼香をする際に数珠を持ちますが、金光教の葬儀では神道同様に「玉串」を奉奠する形式をとります。この点が仏教の葬儀と大きく異なる点であり、数珠が不要となる主な理由です。

数珠の代わりに必要なもの

金光教の葬儀で数珠の代わりに必要なものとしては、以下のものがあります。

1. 袱紗(ふくさ)

香典(金光教では「御玉串料」や「御霊前」と呼びます)を包む袱紗は必要です。色は黒や紫・うす紫などの落ち着いた色のものを選びましょう。派手な色は避けるのが無難です。

2. 拝詞集

金光教の葬儀では、「天地賛仰詞」「新霊神拝詞」などを参列者全員で唱和する場面があります。一般的には葬儀会場の受付でパンフレットが配布され、そこに唱和する拝詞が記載されていますので、それを見ながら唱和することになります。

以下から、ご葬儀で使用する拝詞の内容を印刷できます。

金光教の葬儀と仏教葬儀の違い

金光教と仏教の葬儀では、作法や形式に多くの違いがあります。数珠の扱いについても理解を深めるために、主な違いをいくつか紹介します。

焼香と玉串

仏教の葬儀では、参列者は焼香をしますが、金光教の葬儀では「玉串」を奉奠します。玉串とは、榊の枝に紙垂(しで)をつけたものであり、神道の儀式で使用されるものです。

玉串奉奠の際には、祭壇の前に進み出て一礼し、玉串を受け取ります。そして玉串を両手で持ち、枝先を左手前方に向けて祭壇に供えます。

その後、「四拍手」を行います。終祭や告別式では、「偲び手」という音を出さない四拍手を行います。

この点も、開式前にスタッフからの説明があることが多いです。

拝礼の方法

仏教では合掌(手を合わせる)をしますが、金光教では四拍手を行います。これは両手を胸の前で合わせ、四度拍手を打つというものです。

ただし、前述のように終祭や告別式では、偲び手という音を出さない拍手を行います。

ご唱和

金光教の葬儀では、「天地賛仰詞」「新霊神拝詞」などを全員で唱和します。これらは、受付で配布されるパンフレットに記載されていることが多いです。
分からない方は、パンフレットの文字だけを追い、心の中でお唱えする形でも大丈夫です。

数珠を持参してしまった場合

もし金光教の葬儀に数珠を持参してしまった場合でも、特に問題はありません。ただし、葬儀の場で使う必要はなく、カバンの中にしまっておきましょう。

初めて金光教の葬儀に参列する場合、どのような流れで進行するのか不安に思うかもしれませんが、基本的には受付でパンフレットが配布され、そこに詳しい説明が記載されていることが多いです。

金光教の葬儀でよくある質問

Q1: 金光教の葬儀に初めて参列します。数珠以外に気をつけるべき点はありますか?

A1: 服装は一般的な葬儀と同様に黒の喪服が基本です。また、香典は「御玉串料」または「御霊前」と表書きし、白無地の封筒に白黒の水引のものを使用します。詳しくは「金光教の葬儀に参列する際の服装マナー」のページをご覧ください。

Q2: 仏教徒ですが、金光教の方の葬儀に参列します。作法がわからず不安です。

A2: 基本的に受付でパンフレットが配布され、そこに作法の説明が記載されています。また、開式前にアナウンスや説明があることが多いです。分からないことがあれば、遠慮なく係の方に質問してみてください。

Q3: 金光教の葬儀では、どのような流れで進行しますか?

A3: 金光教の葬儀は、終祭(お通夜)、告別式、火葬の儀、葬後霊祭並びに十日祭という流れで進行します。各儀式の詳細については「金光教の葬儀式の流れと注意点」のページをご参照ください。

まとめ

金光教の葬儀では、仏教の葬儀と異なり、基本的に数珠は必要ありません。

これは金光教が神道系の宗派であり、仏教のように数珠を用いる習慣がないためです。数珠の代わりに必要なものとしては、香典(御玉串料)を包む袱紗があります。

金光教の葬儀に初めて参列する場合は、事前に基本的な作法を知っておくと安心です。このページで紹介した内容を参考に、故人への敬意を表しつつ、適切な形で葬儀に参列しましょう。

※金光教の葬儀の流れや香典の書き方などの詳細については、「金光教の葬儀に関するその他の記事」もあわせてご覧ください。